フューチャーサーチについて知りたい人「組織開発の対話の手法でフューチャーサーチってあるけど、フューチャーサーチって何なんだろう?どんなふうにして対話を進めるのか知りたいな~。」
このような疑問にお答えしていきます。
フューチャーサーチとは、以下のように行う対話の手法です。
フューチャーサーチとは
- 特定の課題において利害の異なる関係者を一堂に招いて協力関係を築き、ともに目指す未来を描くための組織開発の手法
やり方や考え方など、ご紹介していきますね。
スタートアップのビジネスの方向性とか、チームのあり方などを考えたい人には、このような取り組みはかなりフィットするんじゃないかなと思いますね。
一体感を持ちながら、1つの未来を目指すチームを作りたい人に読んでいただきたいです。
今回は「フューチャーサーチとは【利害が異なる人が集まり協力しながら目指す未来を描く組織開発】」と題してご紹介してまいります。
ちなみに組織開発については「組織開発の本でおすすめの書籍を紹介します:入門から専門的理論と体系論を学びたい人向け」でおすすめ本を紹介しているので、よければ参考にしてみてください。
それでは早速みていきましょ〜。
もくじ
フューチャーサーチとは何か
それではここから、フューチャーサーチとは何かについてご紹介していきます。
冒頭でもご紹介しましたが、フューチャーサーチとは以下のようなものです。
フューチャーサーチとは
- 特定の課題において利害の異なる関係者を一堂に招いて協力関係を築き、ともに目指す未来を描くための組織開発の手法
基本的な考え方としては、以下の4つが原理とされています。
- ホールシステムを一同に集める:多様な視点を持った利害関係者を一堂に集める
- グローバルに考えローカルに動く:オープンシステムを前提として外部から様々な影響を受け、外に影響を与えていると考える
- 未来とコモン・グラウンドへの焦点づけ:過去の問題や対立ではなくコモングラウンド(共通の価値)に焦点を当てる。合意できないものは横において合意できるものについて具体的な行動を考える。
- 自律的な運営と行動の責任:参加者が自主性を発揮して自己組織化が起こることを大切にする
このように、フューチャーサーチでは4つの原理にもとづいて進められていきます。
(結構小難しいですね・・・もう少しシンプルなネーミングをしながらコンサルせねばw)
④を促すには、もう少し踏み込んだ工夫を凝らす必要もありそうですね。
自己組織化は、本当に当事者意識を持っている人が主体的にならないと起こりませんからね。
ちなみに、ホールシステムについては「ホールシステム・アプローチとは【その期待される効果や代表的な4つの手法について紹介】」でも紹介していますので、よければチェックしてみてください。
また、オープンシステムについては以前「バーナード組織論」をご紹介した「組織開発の基礎理論と手法とは:集団精神療法・人間関係論・バーナード組織論について解説」でも触れてます。
フューチャーサーチの進め方
ここでは、フューチャーサーチの進め方についてご紹介していきます。
フューチャーサーチの基本設計
- 8種類の関係者×各8名の合計64名で行う
- 2泊3日のプログラムで構成される
- カスタマイズ非推奨
フューチャーサーチの進め方【ジェットコースターに例えられます】
- 過去【乗車する】:課題に関する過去の出来事を思い出し、全員で年表を作成する(個人/組織/環境全般)
- 現在(外的)【谷底に落ちる】:課題に影響を与えている現在の外部要因を洗い出してマインドマップを作成する
- 現在(内的)【素直に認める】:現在自分たちが行っている「良いこと」と「残念なこと」のリストを作成する
- 未来【頂上からの景色】:理想的な未来のシナリオを話し合い10年後~20年後の未来にタイムスリップした想定で寸劇などで表現する
- コモン・ラウンド【現実的な選択の対話】:共通の価値を抽出する。合意できるものに絞って話し合い、未来を描く
- 行動計画【アクション】:必要なプロジェクト、実行チームを考える
このような形で、64人が2泊3日でおこないますね。
経営会議とか、新しい会社のビジョンを作ろうと思った時には、このような取り組みは有効かもしれませんね。
あるいは、新規事業の目指す方向性の作り直しとかでしょうか。
フューチャーサーチのおすすめ本
ここでは、フューチャーサーチのおすすめ本についてご紹介しておきます。
フューチャーサーチのおすすめ本
- ホールシステム・アプローチ 1000人以上でもとことん話し合える方法
- 対話型組織開発の特徴およびフューチャーサーチとAIの異同
- 組織開発の探究――理論に学び、実践に活かす
- フューチャーサーチ ~利害を越えた対話から、みんなが望む未来を創り出すファシリテーション手法~
ま、興味があれば読んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
改めて、ポイントは以下ですのでご紹介しておきますね。
フューチャーサーチとは
- 特定の課題において利害の異なる関係者を一堂に招いて協力関係を築き、ともに目指す未来を描くための組織開発の手法
今回は「フューチャーサーチとは【利害が異なる人が集まり協力しながら目指す未来を描く組織開発】」と題してご紹介してまいりました。
それではまた次回!