組織開発を進めたい人「組織開発ってどんなふうに進めれば良いのかな?組織開発を実践する人たちはどんな進め方をしているのかが知りたいな。」
いろんな場面で、組織開発という言葉には触れることが多くなった昨今ですが、実際には、どんな風に進めて良いか、あまり知らない人も多いように思います。
今回は、そのような疑問にお答えしていきます。
組織開発の進め方を「ODマップ」と言ったりしますね。
今日、ちょうどこんな投稿もしたので、詳しく解説したいと思います。
組織開発の進め方
・エントリーと契約
・データ収集
・データ分析
・フィードバック
・アクション計画
・アクション実施
・評価
・終結これを計画的に進めるってムズイ。
やっぱ事前のネゴと戦略と検証するポイントを握るのが大事っすな🤔ってことをブログに書きました。https://t.co/lS7sdBkIkS
— コマガタ@人事コンサル (@yutaka_komagata) May 29, 2024
ODマップは以下のような8つのステップで行われます。
組織開発の8つのステップ(ODマップ)
- エントリーと契約
- データ収集
- データ分析
- フィードバック
- アクション計画
- アクション実施
- 評価
- 終結
このような8つのステップですね。
今回は「組織開発の8ステップとは?ODマップと呼ばれるチェンジエージェントの組織開発の進め方」と題してご紹介してまいります。
ちなみに、組織開発をベーシックに学びたい人は「組織開発の本でおすすめの書籍を紹介します:入門から専門的理論と体系論を学びたい人向け」と題してご紹介してますので、チェックしてみてください。
それでは早速みていきましょ〜。
もくじ
組織開発の8ステップ
![](https://koma-lab.com/wp-content/uploads/2022/04/記事中アイキャッチ-2.021.jpeg)
ここからは、組織開発の8つのステップ「ODマップ」について解説していきます。
冒頭でもご紹介していますが、組織開発の8つのステップは以下です。
組織開発の8つのステップ
- エントリーと契約
- データ収集
- データ分析
- フィードバック
- アクション計画
- アクション実施
- 評価
- 終結
以下で1つずつご紹介していきます。
組織開発のステップ①:エントリーと契約
組織開発の1つ目のステップは「エントリーと契約」です。
ここでは、クライアントである当事者に話を聞いて、実際にどんなニーズ(状態目標)を持っているのか把握します。
クライアントの期待値の把握といってもいいですね。
期待値をどのように測るかというと、『組織開発を通じてアウトプットしたものを、どのように組織の中で利活用していくか』をクライアントと議論することが、とても有効だったりします(コマガタの経験談)。
そして、ある程度のソリューションや、そのソリューションを実現するための進め方、お互いの役割について合意していきます。
ここではまだアクション実施についての具体的な内容は決めないです。
組織開発のステップ②:データ収集
組織開発の2つ目のステップは「データ収集」です。
実践者によるインタビューや360度アンケート、組織サーベイなどを行いデータを集めます。
これを集められているクライアントから、レクチャーを受けるような場を設けるのも大切ですよ。
あと、人的資本経営に取り組んでいる企業でしたら、ISO30414に準拠したデータなども共有して頂いたりするのも大切ですね。
ちなみに、統合報告書の内容も把握しておきましょう!
組織開発のステップ③:データ分析
組織開発の3つ目のステップは「データ分析」です。
フィードバックのミーティングに向けて資料を用意します。
データ分析は、いろんな観点で膨大に分析をすることが出来てしまいます。
なので、実際には、分析作業に入る前に、ある程度の分析項目を仮説立てて、それを元に分析を進めて良いか、クライアントとの議論が必要だったりします。
余談かつ、僕の愚痴でもありますが、色んなサーベイを実施する企業は多いものの、どんな結果が出て、それに対処する施策までの仮説を持っていないでサーベイをしてしまう企業って本当に多くって。。。
(とりあえずエンゲージメントサーベイやってます、って会社、本当に見直した方がいいですよ)
組織開発のステップ④:フィードバック
組織開発の4つ目のステップは「フィードバック」です。
データをクライアントにフィードバックして、対話を通じて気づきを促していきます。
よく、立教大学の中原先生とかは「ガチ対話」とおっしゃってて、その通りなんですけど、まぁ、正直、ぶっちゃけ、ぶっちゃけて話すのってムズイじゃないですか(苦笑)
なので、サーベイ結果のフィードバックを全体にいきなり進めるというよりは、話を聞いてくれそうな協力的な部門長や役員の人と事前に根回しをして、相談しながらフィードバックのあり方を模索すると良いんでしょうね。
この辺は、組織内の政治的にも有効活用していきたいところ。
そして、そのための日々の仲間集め活動をするのが、個人的にはおすすめです。
(昭和の時代は、ゴルフとかやってたんですかね〜←時代錯誤w)
組織開発のステップ⑤:アクション計画
組織開発の5つ目のステップは「アクション計画」です。
実践者とクライアントで共同してプロセスを変革する計画を立てます。
この辺りの詳細の設計は、本部マターになるのか、現場マターになるのか、も棲み分けていかないといけないでしょう。
そのためのステップ④で書いた仲間集めでもありますし。
コーポレート本部でアクションを実施するもの、現場単位でアクションを実施するものの全体の計画を、俯瞰して立てていきましょう。
組織開発のステップ⑥:アクション実施
組織開発の6つ目のステップは「アクション実施」です。
計画されたアクションをクライアントが主体的に実施します。
この点は、各アクションをモニタリングしていくチームの組成など必要になりますね。
また、アクションが継続的に取られ、論点を整理してファシリテーションしていく社内プロジェクトリーダーの存在が大切になってきます。
このような社内でのプロジェクトを推進するスキルを事前に身につけさせたり、準備を体系的にすることもポイントとなります。
組織開発のステップ⑦:評価
組織開発の7つ目のステップは「評価」です。
アクションが実施されたのちにその効果を評価します。
この辺りも、結果としてどういう結果を目指し、それはどのような状態になっていればいいかを事前に検証ポイントを擦り合わせておく必要があります。
この評価ポイントを誰と合意して進めていくかも議論のポイントですね。
組織開発のステップ⑧:終結
組織開発の8つ目のステップは「終結」です。
評価の結果、①の「エントリーと契約」で合意された変革目的が達成されていれば終わりです。
診断型組織開発と対話型組織開発の違いとは
![](https://koma-lab.com/wp-content/uploads/2022/04/記事中アイキャッチ-2.022.jpeg)
ここまでの8つのステップを「診断型組織開発」というふうに言われています。
一方で、ここまでの②③④のステップがない手法を「対話型組織開発」と言われたりします。
対話型組織開発では、データによる診断ではなく、対話を通じて現状を把握するものです。
診断型組織開発はサーベイ・フィードバックが代表的な手法ですね。
診断型組織開発と対話型組織開発のおすすめ本
ここまでにご紹介してきた内容について、おすすめ本をご紹介しておきます。
診断型組織開発と対話型組織開発のおすすめ本
ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
改めて、ポイントは以下ですのでご紹介しておきますね。
組織開発の8つのステップ
- エントリーと契約
- データ収集
- データ分析
- フィードバック
- アクション計画
- アクション実施
- 評価
- 終結
今回は「組織開発の8ステップとは?ODマップと呼ばれるチェンジエージェントの組織開発の進め方」と題してご紹介してまいりました。
それではまた次回!