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チームに一体感をもたらすOKR。ビジョンと今をつなぐアートな目標設定:基礎編です

OKR基礎

メンバーを率いていこうとしたときに、メンバーが一枚岩になるようなわかりやすくてワクワクするような目標をかかげることが大事ですよね。

「そうなんだけどなぁ…どうしても売上の数字とかの目標にしちゃいがちなんだよな…。」

確かに、達成したい業績目標などは当然のようにあると思いますので、そこさえ達成しちゃえばなんでも良いというのも、実際にはあるあるだと思います。

そんな中で、この数年でOKRという目標設定の手法がスタートアップ企業を中心に日本でも人気になってきました。

上記のトレンドを見ると、2018年6月とか、2020年4月とかに人気が上がっていましたね。

OKRは、チーム全体をビジョナリーなムーブメントをもたらしてくれる目標です

これは、チームの一体感醸成にすごく役立ちますね。(以前ご紹介した1on1ミーティングなどとセットでOKRは運用されたりもします。

ちなみに、ぼく自身もOKR導入のコンサルティングをしていた時期もありました。

今回は、そんなOKRの構成と、組織の中での位置付け、OKRを作る難しさについてご紹介していきます。

もくじ

OKRの構成

OKR

OKRは次のような構成で成り立っています。

OKRの構成:Objectives(O) and Key Results(KR)

  • O…Objectivesで、定性的な目標を示します。
  • KR…Key Resultsの略で、主要な指標と言う意味ですね。

Oの部分では、定性的なキャッチーな目標をかかげて、KRでは達成したい目標の定量目標をかかげます。

例えば以前ぼくがカスタマーサクセスをしていたときのOKRご紹介しますと…。

O…顧客の課題を解決するアーティストであり続ける。

KR…顧客継続率100%

(確か)このような目標を掲げていました。

このようにしてOKRは定性的なキャッチーな目標と、達成基準となるような数値目標をセットで設定するのが基本的な型となります。

この辺のわかりやすいキャッチーな目標と、定量的な目標をかかげることで、チームメンバーの目標の理解度をわかりやすくしたり、目標達成に向けて意欲を高めたりする効果がありますね。

OKRの位置づけ

OKRそれでは、OKRとはどれぐらいの期間の目標をかかげるべきなのかについて解説をしていきます。

上の図は、SEOコンサル会社で新規事業の責任者をされていた方から教えていただいた「OKRの位置付け」です(ぼくなりに改編してます)。

基本的にはOKRは約3カ月間〜半年間の期間の目標を設定するのがよいと言われています。

ビジョンなどといった目標は、すごく長期的な目標だとですよね。

OKRの場合は、もう少し直近の目標設定をするものとなります。

ただし直近の3ヶ月〜半年といえども、設定する目標についてはすごく高い目標をかかげることが良いとされています。

この辺が、「ビジョナリーな目標設定」と言われる理由かもしれませんね。

ちなみに、このような高い目標を「ムーンショット」とも言ったりします。

かなり高い目標を掲げることによって、チームのメンバーとも高みを目指していこうとする一体感の情勢にもつながったりします。

OKRの位置づけとしては、もっとも上位の目標が企業の「ミッション・ビジョン・バリュー」であると思います。

次に、中長期経営計画のようなものが作られますよね。

その次には、会社の中長期的な戦略や計画があり、1年の目標があり、その中のひとつの機関としてOKRが存在します。

OKRの次には、さらに1ヵ月の活動計画や1週間の行動計画みたいなものができ上がります。

ミッション・ビジョン・バリューのような長期的な目標から直近の行動計画のようなものをつなぐ位置づけにあるのがOKRです。

だからこそ、「ビジョンと今をつなぐビジョナリーな目標設定」ともいわれているのかもしれませんね。

良いOKRとその難しさ

良いOKRというのは、やっぱりキャッチーでわかりやすい内容のものと言われますね。

ですので、当然わかりやすいキーワードや、人の心を惹きつけるようなワーディングをすることがとても重要になってきます。

キャッチコピーにも似ていますね。

わかりやすく、すごくキャッチーな言葉を考えたり生み出したりすることが、その目標設定の難しさです。

定量的な数値の部分は、単純に数を目標にしていますので、目標設定としては、そこまで難しくはないです。

一方で、数値の目標の達成に向けて実行するチームメンバーのモチベーションを高める役割を担うのが、定性的な目標となるObjectivesのOの設定です。

Oの設定のキモは、ワーディングのセンスにあります。

まとめ

会社組織やチームのマネジメントにおいて、チームのメンバーみんなで目標達成しようとするためには、チーム全体の目標設定が非常に大切だと冒頭に書きました。

その役割を担ってくれるOKRをうまく活用すれば、非常に有効なツールになりますね。

まだ売り上げも少ない、やるべきことの多さにつぶされそうになる、なかなか成果に結びつかないなどの苦しい状況のチームもあると思います。

それでも立ち向かう意欲をもたらしてくれるのがOKRです。

ただ、「いきなりチームでやるのは難しいな」と思う人は、まずは個人で3カ月くらい目標設定をOKRでやってみるとよいかもしれません。

ビジョンと今をつなぐアートな感性も大切にして、ぜひチームの中に組み込んで言ってください。

(最初は自分のワーディングのセンスの無さにガクゼンとするかと思いますが…)

今回は「チームに一体感をもたらすOKR。ビジョンと今をつなぐアートな目標設定:基礎編です」と題してご紹介してきました。

続編もいずれ書いていきたいと思います。

ぜひ参考にしてもらえたら嬉しいです。

それでは今回はこの辺で。

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