日本での組織開発の事例が知りたい人「組織開発って日本ではどんな風にして実践されてきているんだろう?日本企業の中の事例ってどんな事例があるのかな?」
このような疑問にお答えしていきます。
日本の中でかなりの数の組織開発を実践している企業は「リクルート」社です。
およそ50年間も実施してきていますね。
リクルート社の組織開発の流れは以下です。
リクルート社の組織開発の流れ
- 360度サーベイ
- 集合研修
- 職場ミーティング
1つひとつ解説できればと思います。
今回は「リクルートが実践してきた組織開発の手法とは?激しい環境変化の中で実践してきた日本の事例」と題してご紹介してまいります。
ちなみに、組織開発のおすすめ本を「組織開発の本でおすすめの書籍を紹介します:入門から専門的理論と体系論を学びたい人向け」で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
それでは早速みていきましょ〜。
もくじ
リクルートの組織開発の手法
ここでは、リクルート社が提供している組織開発の手法について解説していきます。
冒頭でもご紹介していますが、リクルートの組織開発の流れは以下ですね。
リクルート社の組織開発の流れ
- 360度サーベイ
- 集合研修
- 職場ミーティング
このような流れで行われています。
以下で少し詳しく解説していきます。
リクルートの組織開発の手法①360度サーベイ
1つ目のリクルートの組織開発の手法は「360度サーベイ」です。
まず、360度サーベイを実施します。
参会者の日々の行動に関してアンケートを行い、参加者本人・上司・同僚・部下から回答をえていきます。
また、事前課題にも記入してもらいます。
参加者本人の現状を確認するためですね。
日々の仕事の内容や、職場の現状、大切にしている考え方などを記載します。
ここで狙いとしているのは「認知的不協和」です。
サーベイで意外な事実が示されたときに参加者のココロに不安定な状態が生じます。
その状態を解決したいという欲求が研修の場へ強い関与を引き出すと言われています。
これはレオン・フェスティンガーの「認知的不協和理論」を応用しています。
リクルートの組織開発の手法②集合研修
2つ目のリクルートの組織開発の手法は「集合研修」です。
集合研修の実施内容は主には以下です。
- 研修の目的確認と参加者の相互理解
- サーベイ結果の意味・結果の味方の理解
- サーベイ結果返却と個人による分析
- グループでの相互分析結果の検討
- ありたい姿の設定と能力開発計画の策定
- 能力開発計画の相互検討
このような内容ですね。
ここでは「集団力学」を狙いとしています。
集団で共有された目標達成や課題への意欲が高まるように行動変容を促していくやりかたですね。
これはクルト・レヴィンの「集団規範」を応用した考え方です。
リクルートの組織開発の手法③職場ミーティング
3つ目のリクルートの組織開発の手法は「職場ミーティング」です。
職場ミーティングではサーベイに回答した上司、部下、同僚を交えて「研修で気づいたこと」「考えたこと」「今後の行動計画」を共有し意見と協力を得る場にしていきます。
職場ミーティングは行動計画と実行を橋渡しする役割があります。
関係者の理解や合意によって行動計画の実行は後押しされます。
実行の結果を振り返り、次のアクションに挑戦するといった好循環につなげていくことにもなりますね、
リクルートのフィードバック文化がマネジメントの源泉
リクルートの創業者の江副浩正さんは「人にすすめることはまず自分で試してみよ」とリクルート内でも組織開発を実施したと言われています。
社長自身も360度サーベイを社員総会で持ち出して全社員にフィードバックすることもあった(らしい)そうです。
このような、肩書に関係なく思たことを言い合う相互フィードバックの文化は、リクルート社のマネジメントの源泉になっているといわれているようですね。
おすすめ本の紹介
ここではリクルートの組織開発の手法のベースが理解できるおすすめ本をご紹介しておきます。
リクルートの組織開発の手法が学べるおすすめ本
とくに、「心理学的経営 個をあるがままに生かす」は必読かもしれないですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
改めて、ポイントは以下ですのでご紹介しておきますね。
リクルート社の組織開発の流れ
- 360度サーベイ
- 集合研修
- 職場ミーティング
今回は「リクルートが実践してきた組織開発の手法とは?激しい環境変化の中で実践してきた日本の事例」と題してご紹介してまいりました。
それではまた次回!