これを読まれている人の中には、「人材アセスメント」に関わっていたり、導入について検討してみたことがある人もいるかもしれませんね。
ちなみに、人材アセスメントとは、以下のように定義されています。
人材アセスメントとは
客観的に人材の能力を評価し、従業員のより良い人材育成・人材開発を促す評価ツールです。
引用:https://www.knowledgewing.com/
この「人材の能力」を「客観的に」「評価する」「ツール」ってのが、いろいろと物議をかもしだすポイントだったりします。
というのも、この人材アセスメントは「本当に正しいの?」という疑問を常に抱えているツールだからですね。
人材アセスメントって、以下のような疑問をよく持たれたりしますよね?
人材アセスメントに対する疑問
- 本当にこの結果って正しいの?
- ビジネスモデルや環境をふまえた診断結果なの?
- 本人がそう思い込んでるだけでしょ?
ぼく自身も、いろんなアセスメントを受験したこともあれば、そのアセスメントを売り込んだりしていたので、非常によくわかります。
(ほんと、「そんな簡単に解ってたまるかよ!」って気持ちになったりしますからねw)
一方で、これを導入しようと思う人事のひとも大変ですよ、これ。
ですので、今回は「人材アセスメントの「正しらしさ」とは?納得感を構成する3つの切り口:確実な診断なんてないって話」と題してご紹介してみたいと思います。
以前の記事にも紹介した次世代リーダーの育成(サクセッション・マネジメント)やタレントマネジメントなどにも、人材アセスメントは強力なツールになります。
人材アセスメントの効用や限界、何をもって「正しい」とするのか、その設計の参考にしてもらえたら嬉しいですね。
それでは、さっそくみていきましょう。
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もくじ
人材アセスメントの正しらしさ=「納得感」を構築する3つの切り口
ここでは、「人材アセスメントの正しらしさ=「納得感」を構築する3つの切り口」について解説をしていきます。
納得感を構築する3つの切り口は、以下ですね。
人材アセスメントの正しらしさ=「納得感」を構築する3つの切り口
- 客観性の担保
- 多面的な観察
- 評価スキル(目線)の統一
この3つがしっかりと担保されていることが、「正しらしさ=納得感」だといってもいいですよね。
それでは、具体的にどういうことなのか?
以下で1つひとつみていきましょう。
客観性の担保
ひとつ目が「客観性の担保」ですね。
客観性というのは、「本人や当事者以外の第三者」が「複数人」いる状態で、「共通の認識」を持っている状態のことを客観性といいます。
上記の図の例でいうと、複数人の人が「あの人論理的」という感想を抱いていますよね。
そうすると、それを評価された人物は、客観性が担保された状態で「論理的な人」といえることになります。
これが客観性が担保された状態ですね。
これは、実際に評価する人が「実際の人」ではなく、「統計などの客観的データ」や「アンケートなどの結果」においても、「客観性の担保」といえるでしょうね。
多面的な観察
次に、「多面的な観察」について解説していきます。
多面的というのは、1つの状況を捉えてではなく、複数の状況を踏まえているかどうかですね。
図の例でいうと、「個人状況」「対人状況(1対1)」「対集団状況」などのシーンを行ったりします。
例えば、「いくつかの状況において論理的なのか」「ある状況においてのみ論理的なのか」など、その能力の発揮において再現性が高いかどうかで評価します。
複数の状況でも同じような行動をする人は、その能力の再現性が高いといえますよね。
一方で、自分自身の主観でつけるような心理テストだと、この多面的な観察が弱いかもしれませんので、質問の設計などのチェックが必要かもしれませんね。
評価スキル(目線)の統一
3つ目の軸は、「評価スキル(目線)の統一」です。
心理学や統計学などがベースになっているアセスメントですと、これまでの受講者の診断結果なども診断結果のベースとなっています。
ですので、ある程度の目線の統一性というのは確保されているかと思います。
一方で、360度診断などは、上司・部下・同僚などの評価の目線がバラバラなので、目線の統一は担保されていない状態がほとんどだと思います。
また、アセスメント研修などの外部のアセッサーは行動における評価のすり合わせを細かく行いますので、目線は揃っていると思います。
このようにして、「ものさしとしての評価眼」が一定の統一性があるかが非常に大切ですね。
大切なのは、人材アセスメントを取り巻くプロセスや運用の設計
以前にも、人材アセスメントの種類について記事を書きましたが、その時にご提示した種類ごとで比較してみました。
人材アセスメントの種類としては、「心理学系」「行動心理学系」「360度診断」でご紹介してましたね。
それとの比較となります。
改めて、切り口も以下に提示しておきますね。
人材アセスメントの正しらしさとは?納得感を構築する3つの切り口
- 客観性の担保
- 多面的な観察
- 評価スキル(目線)の統一
ただ、この全てがしっかり担保されているアセスメントって正直ないんですよね。
ですので、これをどのようにして運用で網羅していくかがポイントだったりします。
この辺りは、人材アセスメントのそれぞれの良さを活かして、どのように組み合わせるかを考えてみても良いかもしれませんね。
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いかがでしたでしょうか。
やっぱり人材アセスメントって難しいですね。
確実な診断なんてないって話だと思います。
ただ、それでも、人の活躍の可能性や、成長の可能性をどれだけ信じて組織として成長に導いていけるか、この想いが人材開発につながっていくんでしょうね。
今回は、「人材アセスメントの「正しらしさ」とは?納得感を構成する3つの切り口:確実な診断なんてないって話」と題してご紹介してまいりました。
人材アセスメントで科学的な裏付けも持ちつつ、メンバーと対話して人間性を高められる職場にしていけたらステキですね。
それでは、また次回。
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