企業活動の動向を見ていると、やっぱり新規事業を積極的に立ち上げて、新しいビジネスのタネをどんどん作っていこうとする動きが、最近は特にさかんですよね。
そんな中で、そういった事業を立ち上げたり、任せたりできる人材を見つけたり、育てたりすることもまた大切です。
そこで「サクセッション・マネジメント」という次世代経営幹部候補者を育てる仕組みが企業ではよく行われていたりしますね。
(ま、実はけっこう昔からありますけどね…)
次世代の経営幹部を育てていくって、企業の持続的な存続においてはとても大切なことです。
日本の企業はとくに、社内の社員から次の経営者を選ぼうとする意識がつよいと思いますから、こういった取り組みを喜んでおこなう傾向が強いそうですよ。
今回は、「サクセッション・マネジメントとは?次世代リーダーの早期発見と育成の仕組みについて解説します」と題してご紹介してまいります。
それでは、さっそくみていきましょ〜。
もくじ
サクセッション・マネジメントとは
それでは、ここではサクセッション・マネジメントについて解説をしていきます。
社員教育研究所さんの用語集では、以下のように書かれていますね。
サクセッション・マネジメントとは
サクセッションマネジメントとは、重要ポストとなる後継者の識別・企業における主要事業のリーダーシップを担うに相応しい人員の認識・育成や準備に関する戦略的なプロセスのことである。
近年では労働市場が極めて激しい状態になっていることから、目標到達や持続性が高く柔軟な事業を作成するためには重要なものである。 主要ポストに空席ができた場合、予め準備されている有能且つ経験豊富な従業員が直ぐにでも配属可能であることから、サクセッションマネジメントは人材確保における保険的な役割も担っている。 しかしながら、早い段位からこのような後継者育成に取り組めている企業が少ないのが現状であり、今後の人材育成において課題とされている。引用:https://www.shain-kyouiku.jp/word/0077.html
ようするに、「次世代リーダーの早期発見と育成」のための体系的な仕組みのことだと思っておいてもらえたら大丈夫です。
早い段階から、次の世代の経営リーダーとなる候補者を、主要なポジションにつけていったり、早く見つけて特別な教育をほどこすような取り組みをしたりしています。
以下では、その仕組みについてざっくりとですが、紹介していきます。
次世代リーダーの早期発見と育成
それでは、ここからはどのようにして次世代リーダーを早期に発見したり育成したりするのかをご紹介していきます。
こちらも、ポイントは以下になります。
サクセッション・マネジメントの仕組み
- 次世代リーダーの発見
- アクセラレーション・プール(次世代幹部候補生)
- 次世代リーダーの育成
それでは、1つひとつみていきましょう
次世代リーダーの早期発見の方法
ここからは、次世代リーダーの早期発見の方法についてご紹介していきます。
次世代リーダーの早期発見の方法は、いくつもやり方はありますので、これといった定まったルールはとくにありません。
以下では、代表的な方法をご紹介していきます。
次世代リーダーの早期発見の方法
- 上司推薦や公募
- 過去の人事評価
- 論文やその他の審査など
このような取り組みを通じて、次世代リーダーの候補となる人たちを絞りこんでいきます。
上記のいずれかというわけではなく、組み合わせて次世代リーダーの候補を選出している企業もあります。
アクセラレーションプールとは
次に、アクセラレーション・プールという仕組みについて解説していきます。
先ほどあった社員教育研究所さんの用語集では、以下のような解説がされています。
アクセラレーション・プール
アクセラレーションプールとはアメリカのDDI社が開発した、リーダーや後継者候補として将来性が見込める人材を集めて、短期間で集中的に育成するという組織的な体制のことを指す。
アクセラレーションプールで経営者は、プールした人材に重点的に難易度の高いプロジェクトを与えたり、将来経営者に必要な知識などを習得する講習会などを優先的に受けさせたりすることで、後継者の能力の向上を図る。 また同時に、経営者がその研修の進み具合や能力の向上具合をチェックすることが可能になる。引用:https://www.shain-kyouiku.jp/word/0006.html
つまり、幹部候補生ってことですね。
この候補生(プールメンバー)を優先的に主要なポジションに抜擢していったり、戦略的な異動を実施していって、経験値を積ませるようにしていきます。
なみに、上記に解説されているDDI社は、日本に初めてアセスメントをもたらした会社ですね。
行動心理学系のアセスメントをグローバルに展開しているアセスメント・ベンダーでもあり、トレーニング・プログラムを開発している会社です。
(ぼく、回し者でもなんでもないですけどw)
次世代リーダーの早期育成の手法
最後に、次世代リーダーの早期育成の方法について解説をしていきます。
ここも、各企業によってやり方が全く異なりますね。
多くの場合は、リーダーシップ開発のために必要な研修や職場実践をさせていくようなトレーニングを受けてもらったりします。
また、中には、経営全般における経営学の知識をインプットしたりしますね。
そのほか、コーチングやメンタリング、リーダーシップ発揮に必要な能力をどの程度備えているかを診断するアセスメントなどを用意している企業もあったりします。
サクセッション・マネジメントの5つやり方
世の中のサクセッション・マネジメントには、大別すると5つのやり方に分かれるようなので、ここで少しご紹介しておきます。
サクセッション・マネジメントの5つのやり方
- 女王蜂型…将来の幹部候補を別扱いで採用して、特別なキャリアを積ませる方法
- 段階選抜型…採用段階では差はなく、一定の年齢以上になると選別が行われていく方法
- アップ・オア・アウト型…「敗者は去っていく」形式でアメリカの弁護士会とか会計事務所でよく採用されている方法
- 外部導入型…日本の大手企業や外資系企業などで用いられている「外から連れてくる」方法
- 発掘試練型…次世代のリーダーを社内で意図的に発掘して試練を与えながらトップに育てる方法
一番イメージつきやすいのが、一番最後の「発掘試練型」かもしれませんね。
※国家公務員などは、入職のタイミングでキャリアルートが異なるので、女王蜂型ですかね?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「サクセッション・マネジメントとは?次世代リーダーの早期発見と育成の仕組みについて解説します」と題してご紹介してまいりました。
ぜひ、参考にしてみてください。
それでは、今回はこの辺で。
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