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人材アセスメントの種類とメリットとデメリットをまとめてみた:これからはAIの時代ですね

人事系の仕事をしていると、ときどき「人材アセスメント」って言葉を耳にすることってありませんか?

大手企業に勤めていたり、評価などにたずさわったことがある人は、このアセスメントという言葉を耳にしたことがあるかもしれませんね。

「なんとなくわかるけど、アセスメントって結局なに?」

こんなふうに疑問に思われるかもしれませんね。

アセスメントとは、わかりやすく言うと人の能力を診断することです。

これは、上司と部下のあいだで話される評価面談などでされる能力評価とは別です。

アセスメントは多くは外部の心理テストを受けたり、研修で演習課題を受けたりすること客観的な能力評価をするのがおおいです

このアセスメントも、大きく分けて3つの手法があります。

主な手法としては以下の3つですね

人材アセスメントの大まかな種類

なんとなく聞いたものもありますかね。

この3つのアセスメントについて、それぞれの特徴や効能と限界についても参考程度に語ってみたいと思います。

とは言え、それぞれの流派の主張もあると思うので、あくまでも個人的な見解です)

今回は、「人材アセスメントの種類とメリットとデメリットをまとめてみた:これからはAIの時代ですね」と題してご紹介していきます。

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もくじ

アセスメントの3つの流派

それではここから、アセスメントの3つの手法についてご紹介していきます。

改めてアセスメントの3つの手法は以下です。

人材アセスメントの大まかな種類

それでは、1つひとつ解説をしていきます。

心理学系のアセスメント

1つ目の心理学系のアセスメントについてご紹介していきます。

心理学系のアセスメントは、イメージでいうとWebテストのようなイメージですね。

最も研究が進んでいているものとしては、世界でもっとも有名なのが「ストレングスファインダー」などがあたります。

日本では、SPIなどもこれに類するものじゃないかなと思います。

これらのアセスメントは、心理学に基づいて、質問や受験者の心理傾向を引き出すように設計されています。

Webテストを受けてみて「当たってる!」という思いをした人も多いのではないでしょうか。

心理系のアセスメントのメリットは、本人も自覚している(あるいはしていない)潜在的な心理傾向を可視化してくれるのが大きいですね。

「自分にはこういった強みがある」「もっと自分の特徴を活かそう」と言う声が気づきをもたらしてくれますね。

一方でデメリットでいうと、客観性が乏しいということですね。

本人の特徴は本人にしかわからず、第三者である他のメンバーや上司の人には根拠が乏しいものになりますね。

心理学系のアセスメント結果を用いて、上司が部下に結果をフィードバックをするのは、具体的な行動と関連づけたフィードバックが難しかったりしますね。

本人の気づきはうながせるけど、他者からのフィードバックには弱いかもしれません。

行動心理学系のアセスメント

次に、行動心理学系のアセスメントについて解説をしていきます。

これはいわゆる「アセスメント研修」と呼ばれていたりしますね。

専門的にはアセスメント・センターメソッドと呼ばれるものです。

グループ討議演習、面接演習、インバスケット演習、分析発表演習など、各演習課題で設定やれる役割にのっとってシミュレーションをしてもらいます。

また、これらの演習に取り組む様子を、外部の専門家であるアセッサー(観察者)が観察・記録・診断して客観的に評価するものです。

この行動心理学系のアセスメントは、行動心理学の「行動は行動を予測する」というセオリーで設計されています。

つまり、擬似体験で発揮された行動は、実際にその立場になっても発揮できる前提ということですね。

ルーツは第一次世界大戦時のドイツ軍の陸軍将校選抜や、第二次世界大戦後のCIAスパイ養成などがベースとなっていて、産業に転用されたものがアセスメント・センターメソッドということですね。

これのメリットは、実際の行動を評価しているので、行動ベースのフィードバックが可能になります。

デメリットは、アセッサー(観察者)を派遣しなければいけないので、心理学系のアセスメントよりもコストがかなり高くついてしまう点ですね。

360度アセスメント

最後に、360度診断についてご紹介していきます。

これは皆さんもよくご存知かもしれませんね。

実は、この心理学系アセスメントと行動心理学型アセスメントの中間に位置づけられるのが360度アセスメントになります(と、これも個人のイメージです)。

具体的な行動を質問項目として、その行動ができているか、できていないかなどの評価尺度を本人と周囲の人が相互に評価しあうのがこの360度アセスメントですね。

古くは1970年代に神戸製鋼が評価に導入したり石川島播磨重工業(現在のIHI)が育成目的で導入したりで話題になりました。

その後、1990年以降、成果主義等導入に伴って評価で導入する企業も増えました。

しかし日本企業では育成目的で導入されるケースがその後増加し、研修前後の課題などで用いられるケースが多いですね。

360度アセスメントのメリットは、自社独自の仕様で運用が可能な点が大きいですね。

逆にデメリットは、周囲の人に評価をしてもらうため、ネガティブな評価がついてしまった場合にいわゆる「犯人探し」をするトラブルに発展しやすい面があります。

だからこそ、評価では使わず、研修などで用いられるようになったのかもしれません。

研修の企画についてはこちらの記事でも紹介してますので、参考にしてみてください。

関連する記事:まだ研修の企画とかしてるの?現場ニーズと経営ニーズを満たす研修の企画は「研修を企画しないこと」

3つの種類のアセスメントの診断領域

こちらでは、3つのアセスメントの診断領域について少し大まかに紹介していきます。

心理学系のアセスメントは、本人の「現在から過去の行動や傾向を診断するもの」です。

360度アセスメントも心理学系アセスメントと同様、現在から過去の本人の行動や傾向を診断するものですね。

一方で、行動心理学系のアセスメントは「未来の状況を設定した演習での行動傾向」を診断するため、領域としては「現在から未来の行動や傾向を予測するもの」になります。

昨今ですと、心理学系アセスメントから発展したAIアセスメントも出てきています。

心理学と統計学を掛け合わせたアセスメントですね。

この心理学と統計学を掛け合わせたアセスメントは、「過去から未来の行動傾向に普遍性をもたらして診断する」ことが可能です。

将来的に求められる行動や役割においても、心理学と統計学からその人がどのような行動を発揮するのか、どのような特徴を持っているのかを分析してくれます。

今後はこの辺の技術と研究が進んでいくことで、どんどん主流になっていくのかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「人材アセスメントの種類とメリットとデメリットをまとめてみた:これからはAIの時代ですね」と題してご紹介してまいりました。

ぜひ参考にしてもらえたらと思います。

それでは、今回はこの辺で。

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